シルクロード絨毯ミュージアムご紹介

シルクロード絨毯には、歴史と文化の重層が織り込められています。
この偉大な人類の文化遺産を、次の世紀、次の世代に語り継いでいくために、日本で初めてのシルクロード絨毯ミュージアムが開設されました。

西はトルコ、イランから、東は中国、日本まで、シルクロード各地の手織り絨毯を集めたシルクロードミュージアムには、
18世紀から現代に至るまでの手織り絨毯を一堂に展示。直接手に触れて、間近にご鑑賞いただけます。

日本初のシルクロード絨毯の美術館

東から西へ、西から東へ。ユーラシア大陸を貫くシルクロード。紀元前の昔から、多岐にわたり張り巡らされたこの路を通じて、
絹のみならず実にさまざまな文物が往来し、民族が駆け巡ってきました。シルクロードで生まれた手織りの絨毯もそのひとつ。人々の行き交いと共に、技法が伝わり、文様が伝播しました。人類が生み出した用と美の叡智、手織り絨毯は長い歳月をシルクロード沿道で織り継がれ、
カーペット・ベルトと呼ばれる一大領域を形成するに至りました。

ペルシャ絨毯の世界

華麗な文様と繊細な織り技術で絨毯の最高峰とされるペルシャ絨毯の世界をご紹介。
伝統ある絨毯、由緒ある絨毯、オールド＆アンティークの絨毯など、
日頃目にすることの少ない貴重な絨毯コレクションを一堂に展示。
じっくり間近に見て触れることができます。
絨毯の染めと織り

羊毛を刈り取り、糸を紡ぐ。その糸を染めて、パイル糸にする。織り機に経糸を張り、パイルの色糸を一本一本絡めていく…。
そんな気の遠くなる作業の果てに絨毯は完成します。草木染めの天然染料、絨毯織り機、意匠紙など、絨毯づくりに欠かせない材料や道具を資料展示しています。
遊牧民の絨毯

遊牧民の第2の大地として発展してきた絨毯ですが、経済社会の進歩や各国の定住化政策など、遊牧の習慣は世界から激減し始めています。
素朴でエネルギッシュな遊牧民の絨毯を、遊牧民のテント、生活用具などと共に展示。遊牧文化の一端に触れていただきます。
シルクロード絨毯の東漸—中国と日本

絨毯の意匠を大きく2つのエリアに分けると、ペルシャ・イスラム圏の絨毯と、中国文化圏の絨毯になります。ここでは、中国の辺境地(マージナル・エリア)としてのウイグル、チベット、そして日本などの手織り絨毯をご紹介します。